普通食用バナナと言われるミバショウは常緑の大型多年生草本です。地上に現れた幹に見えるものは偽茎といい、葉柄が丸く重なり合ってできたもので、高さ2~3m程度になります。本当の茎は地下にあり、サトイモのような大きな塊茎状です。葉は長さ1.5~3m、幅30~60㎝で、幼苗期から葉が35~45枚の葉が出たとき、杓子状の変形葉が1枚出て、続いて毛筆状をした花穂が出て下垂します。花茎は偽茎の中心部を貫いて伸び、花が段になって付きます。基部から下へ花が段毎に順次咲いて、数段から十数段の果実をつけます。結実後はその株は枯れますが、株元から子株が出て更新されます。当園の露地では、冬の寒さで地上部は枯れますが、春に地中から新芽が出て成長、開花し、秋に実を収穫できます。また、密閉温室に下記の珍しいバナナ3種を植栽展示しています。 - 合掌バナナ
果実が上下2段に密着して人間が手を合わせて合掌しているかのように見えることから、この名前がつきました。食用になります。 - センナリバナナ
本種はバナナの特異な型の1つと考えられています。原産地はジャワやマレーシアです。和名の由来は、長い花茎に長さ4センチほどの小さな果実を1000個以上つけることからきています。食用に向かず、観賞用や飼料用に利用されます。 - 赤バナナ
原産はフィリピン、名前は、Banana rouje(赤いバナナ)、別名はモラードバナナといいます。実の長さは一的な黄色のバナナより短く、約7~10cmの大きさです。実の皮が赤く、果肉は薄い黄色です。食用になります。
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